違法伐採からせき払いまで〜スマホの音検知技術が進歩
- 2014年7月8日
- 米国ビジネス
熱帯雨林を違法に伐採するチェーンソーの音からせき払いまで、スマートフォン(多機能携帯電話)を使って自然や身体の異常音を検知する技術が注目されている。
ウォールストリート・ジャーナルによると、2013年創業のレインフォレスト・コネクション(Rainforest Connection、カリフォルニア州)はこのほど、スマートフォンを別体の太陽電池とともに樹木に設置し、森林内で響くチェーンソーの音などを検知して地元当局に知らせる仕組みを開発した。
同社は資金集めウェブサイトのキックスターター(Kickstarter.com)で10万ドルの調達を目指しながら、カメルーンで森林監視活動を始めるためロンドン動物学協会と提携した。
レインフォレストは、グーグルの基本ソフト(OS)アンドロイドで動く中古スマホを使い、太陽電池と接続した状態で森林の目立たない場所に取り付けている。端末を中心に1平方マイルの音が拾えるといい、密猟の銃声や動物の鳴き声なども分析用に送信される。
この種のスマホ用アプリケーションはほかにも、睡眠の様子の診断や精神疾患の特定、絶滅の危機にあるセミの監視など、多彩な目的で開発されている。
コーネル大学が6月に公開した装着型通信端末「ボディビート(BodyBeat)」は、首に取り付けられるマイクが呼吸やせきなど体から出る音を追跡する。小型の音響処理装置がデータをスマホに送信し、疾患の早期発見や食べ物の消費の記録を助ける。
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