港湾道路に電動トラック車線〜LA港周辺で試験導入へ
- 2014年8月19日
- 米国ビジネス
カリフォルニア州の南部海岸大気保全管理区(SCAQMD)はこのほど、国内最大の港湾施設であるロサンゼルス、ロングビーチ港の周辺道路で電動およびハイブリッド動力式トラックの専用レーンの実用実験を行うと発表した。
ロサンゼルス・タイムズによると、レーン導入によって、港湾を出入りするトラックが排出する大気汚染物質を大量に減らせるかどうか見極めるのが目的。独電機大手のシーメンスが2年前、路上に給電用の架線を整備し、トロリー車両のように電動トラックを走らせる「eHighway(イーハイウェイ)」構想を発表しており、州当局はこれを採用して実用の可能性を探る。
専用レーン整備事業を受注したシーメンス米国部門のマティアス・シュレレイン社長は、「eHighwayシステムの経済的意味は、比較的短距離を大量のトラックが走るロサンゼルスのような都市にとって大変重要だ」と話した。シーメンスとスウェーデンの自動車大手ボルボは、架線給電式のトラックを共同で開発中。トラックはパンタグラフを積み、架線のない所では畳んでエンジン駆動で走る。
SCAQMDのバリー・ウォラスタイン氏は、「実験を通じて、架線給電式の無公害トラックが実用可能かどうか評価したい。南カリフォルニアの大気汚染は深刻で、大気清浄化の基準を満たすためには無公害あるいはほとんど無公害の物資輸送技術が必要だ」と強調した。実用実験は2015年7月から始まる。
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