今年はワインの当たり年か〜加州、干ばつで期待高まる
- 2014年10月9日
- アメリカ発ニュース
干ばつが続くカリフォルニア州で、ワイン業界だけは「今年は歴史に残る当たり年」との期待を膨らませている。
ウォールストリート・ジャーナルによると、3年続きの干ばつは農作物などに甚大な被害を与えているが、ワイン産地のナパとソノマ郡では、乾燥して日中は暖かく、夜は涼しい天候がブドウの味と質を高めており、今年のワインは2007〜09年の干ばつ以来かそれ以上の出来が予想されている。
水が少ないとおいしくなる理由の1つは、ブドウの粒が小さくなり、糖分や風味が凝縮されるため。雨が多すぎると露によって実がカビに覆われてしまう。切れ目のない日射しを浴びた畑のブドウは熟すのが例年より数週間早く、秋の嵐の到来前に収穫期を迎えている。
ナパ/ソノマ地区では今年、8月下旬に起きたマグニチュード6の地震で建物やワインだるが壊れるなどの被害があり、ナパ郡およびナパ市は地震によるワイン業界の被害総額を8030万ドルと推定している。幸い、ブドウは収穫が始まったばかりだったため比較的被害が少なく、ワイナリーのたるの大部分はまだ空で、貯蔵庫も収穫のために場所を空けている状態だった。
干ばつの年は良質のワインができることが多く、12〜13年は北カリフォルニアのカベルネ・ソービニョンがワイン・アドボケイト誌で100点中96点という高評価を得ている。雨が多かった11年は同じ品種が78点だった。14年の評価はまだ出ていないが、小売り販売の好調を支えるのに十分な高スコアになると期待されている。ワイン・インスティテュートによると、13年の加州ワイン売上高は前年比5%増で過去最高の231億ドルだった。
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