オフ・グリッド・ソーラーの可能性が増大 〜 サンファンダーの資金調達で
- 2014年12月1日
- 環境ビジネス
クラウドソーシング(crowdsourcing)のソーラー融資サービス新興企業サンファンダー(SunFunder)は先日、シリーズAの資金調達で総額250万ドルを調達した。
先進国のベンチャー・キャピタル調達ラウンドとしては小規模だが、著名投資家らが送電網以外のソーラー発電事業に関心を示したことを決定づけるものとして注目される。
グリーンテック・メディアによると、サンファンダーは、コスラ・ベンチャーズやベター・ベンチャーズのほか、電力技術業界で世界大手のシュナイダー・エレクトリック(Schneider Electric)からも投資を獲得したことで、再生可能エネルギー業界と金融業界、投資業界からの関心を集めることになった。
サンフランシスコとタンザニアに拠点を置くサンファンダーは、新興国市場における住宅向けソーラー・システムやマイクログリッド、商業向けソーラー事業のための短期の資本金と事業資金融資サービスを提供する。
同社はそれと同時に、ソーラー・エンパワーメント基金(Solar Empowerment Fund)から借入資金を集め、世界各地の特筆すべき多種多様のソーラー開発事業融資において投資リスクを抑えた債券投資機会を優良投資家らに提供している。
送電網に接続しない太陽光発電事業向けの借入資金として10億ドル以上を融資してそれを債権化することが、現時点におけるサンファンダーの目標だ。
それを達成するには、サンファンダーは、オフ・グリッド(既存の送電網とつながっていない)のソーラー発電事業を劇的に増やす必要がある。それは簡単なことではないが、コスラの投資家は大きな可能性があると期待している。
世界100ヵ国で事業展開し300億ドルの年商をあげるシュナイダー・エレクトリックがサンファンダーに出資したことは、新興国において送電網に接続しないソーラー発電事業に将来性があることを示す動きと言える。
シュナイダー・エレクトリックは、新興国市場でオフ・グリッドの電力事業にすでに進出しており、今回の投資もその一環とみられる。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年7月16日 アメリカ発ニュース
米技術業界重鎮ら、トランプ氏の激励をあいついで表明 〜 暗殺未遂速報を受けて続々と投稿
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で
-
2024年7月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
ウェザーXM、ウェブ3とIoTで気象データに革新 〜 動く気象観測所群の分散型連携網を構築
-
米消費者のガソリン車好き続く~KPMGの意識調査
-
2024年6月27日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
対中EV貿易戦争、様々な副作用も
-
傷が早く治る、次世代ばんそうこう~医師との通信も可能に
-
生体認証決済が米国で拡大しつつある 〜 マスターカードやJPモルガンも導入へ