特定秘密法、10日施行 原則30年非公開
- 2014年12月8日
- 日本発ニュース
【共同】機密情報の漏えいに厳罰を科す特定秘密保護法が10日午前0時、施行される。防衛や外交、スパイ防止、テロ防止の4分野を対象に、政府が安全保障上の秘匿が必要と判断した情報を「特定秘密」に指定するのが柱だ。原則的に30年間までは非公開にできる。ただ政府の裁量次第で指定範囲や非公開の期間が広がる恐れがあり、国民の「知る権利」や「報道の自由」を侵害する懸念は残されたままとなる。衆院選での論点の一つだが、与野党による議論は深まっているとは言えない。
政府は秘密指定をめぐり「隠蔽目的の指定の禁止や、チェック機関の設置など適正運用を確保する仕組みを整備した」(菅義偉官房長官)との立場だ。
特定秘密に指定できるのは外務、防衛両省など19の行政機関に限られ、4分野の55項目が対象だ。潜水艦や航空機、武器・弾薬の性能などが含まれるが、項目の解釈によって範囲は広がりかねない。漏えいすれば、最高刑は懲役10年。共謀や唆しの場合は5年以下の懲役を科す。一般の情報漏えいで適用される国家公務員法の守秘義務違反(1年以下の懲役)などに比べて重い。
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