最終処分の見直し可能に 核のごみ、政府方針改定案
- 2015年2月17日
- 日本発ニュース
【共同】経済産業省は17日、原発から出る「核のごみ」の最終処分に関する政府の基本方針の改定案を公表した。将来の政策変更や技術開発に応じて処分地や処分方法の見直しができる仕組みを取り入れ、停滞する処分地探しを加速化させる。一方、日本学術会議は同日、原発再稼働の条件として、核のごみ対策の明確化を政府と電力会社に求める政策提言案を取りまとめた。3月にも正式に公表する。
核のごみは処分地が見つからず、原発は「トイレのないマンション」と批判を浴びてきた。政府は原発再稼働を進める方針で、最終処分についても積極的に取り組む姿勢を強調し、再稼働に厳しい世論の批判を避けたい思惑がある。ただ学術会議は国民的な合意ができるまでは廃棄物を暫定保管するよう訴えており、最終処分を急ぎたい政府と立場の相違が鮮明になっている。
政府の改定案では、使用済み核燃料を再処理せず地中に埋める「直接処分」に向けた調査研究の推進なども明記。また廃棄物の問題は将来世代に先送りせず、地中深く埋める「地層処分」を現世代の責任で進めることを確認した。
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