受刑者にドローンで差し入れ〜携帯や薬物、取り締まりは困難

 ホワイトハウス敷地内への墜落事故に続き、日本でも首相官邸の屋上で放射性物質が付着した小型の無人飛行機(ドローン)が見つかって話題になっているが、米国ではドローンを使って刑務所の受刑者にこっそり物資が運び込まれる例が増えている。

 ニューヨーク・タイムズによると、受刑者への不正な差し入れ手段としてはこれまで、看守を抱き込む、外から届く洗濯物に隠す、石に見せて運動場に投げ込むといった方法が一般的だった。しかし国内では過去2年間にドローンを使った試みが3件以上確認され、外国でもアイルランド、英国、オーストラリア、カナダで報告されている。

 サウスカロライナ州の刑務所では今年1月、人工大麻55グラムや携帯電話の充電器を積んだドローンが運動場で見つかった。最近も夜中にドローンで差し入れを図ったと見られる事件が起き、朝になって確認すると携帯電話、たばこ、大麻の入った包みが刑務所外の電線に引っ掛かっており、近くのやぶの中にドローンが墜落していた。

 さらに近くの森を調べると、何者かが夜間に当番制で見張りをしながらキャンプをしていた形跡、ドローンのリモコン装置、ゲータレードのボトル、ドラッグなどが見つかった。刑務所の責任者は「組織的な配達だ。少しずつ何度かに分けて送り込み、受刑者は何とかして物資を受け取り、何らかの方法でドローンを送り返していた」と見ている。

 こうした試みがこれまでに何回成功したかは不明だが、この刑務所では最近、独房1室から17台の携帯電話が見つかったという。電話は受刑者の間でも需要が高いため供給は続いている可能性があるものの、有効な対策はなく関係者は頭を抱えている。

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