クリスマス・カップ論争勃発〜欧米のスタバで

 コーヒーチェーン大手スターバックスがホリデーシーズン向けにデザインしたクリスマス仕様の紙カップに対し、キリスト教徒の間から批判の声が上がっている。

 クリスチャン・サイエンス・モニターによると、スタバの新カップは昨年までと同様、赤地の中央に緑色のロゴが配されているが、今年は赤い部分が無地でトナカイや雪だるまがあしらわれていない簡素なデザインになっている。

 これに対し、キリスト教徒で英国会保守党のデビッド・バローズ議員は「消費者主導の変更というより、同社の政治的正当性を主張するのが理由のような気がする」と述べ、スターバックスがキリスト教色を出すことを避けたと批判した。

 スターバックスのジェフリー・フィールズ副社長は、今年のカップにクリスマスを連想させるデザインを採用しなかった理由を「去年まで私たちはホリデー用カップで物語を伝えてきた。今シーズンは私たちすべての物語を受け入れるため、あえて純粋なデザインにした」と説明した。クリスマスはキリスト教の行事ではあるが、さまざまな宗教や考え方の人たちにも楽しんでもらいたいとの願いを込めたという。

 クリスマスの時期に商品デザインなどで不評を買うのはスターバックスだけではない。

 米家族教会(AFA)は毎年、「クリスマス」の単語を使う頻度に基づいて大手小売業者を評価する「いたずらっ子か良い子かの成績表(Naughty or Nice list)」を公表している。それによると、前者にはバーンズ&ノーブル(Barnes & Noble)やステイプルズ(Staples)が含まれる。スターバックスは現時点で「クリスマスをあまり頻繁に使わない」との理由で「中間(medium)」と評価されている。

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