JCペニー、値引きの誇大表示めぐる集団訴訟で和解

 小売り大手JCペニー(本社テキサス州)が、長期にわたって多くの商品で元値を誇大に偽り、セールの値引き幅を大きく見せていたとしてカリフォルニア州の客から訴えられた集団訴訟で、同社は12日までに原告らと和解した。

 ニューヨーク・タイムズによると、JCペニーは5000万ドルの和解金を支払い、原告は現金かストア・クレジットによる受け取りを選択できる。訴訟では、2010年11月5日から12年3月31日にかけてカリフォルニアのJCペニー店で独自レーベルまたはリズ・クレイボーンのような同社だけで提供される独占販売ブランドを30%以上の値引きで購入した消費者が原告に加わった。それぞれが受け取る金額は対象期間中の購入額に基づいて算出される。

 筆頭原告のシンシア・スパンさんは、定価30ドルの商品が40%引きで17.99ドルになったと思ってブラウスを3着購入したが、その後同じブラウスは購入前の3カ月間に17.99ドル以上で売られたことがなかったと知り、州法違反の虚偽広告だと訴えた。

 JCペニーは不正を認めていないが、訴訟を続けることで生じる不透明性、負担、費用を排除するため和解したと説明。価格設定や広告方針を改善することにも合意している。

 連邦取引委員会(FTC)は、値引きを宣伝する前には妥当な期間その商品を定価で販売するよう小売店に義務付けている。

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