ボックス(Box)は、ボックスの米国外データ管理サービス利用企業が各国の規制に簡単に準拠できるようにするために、データをどの国で保存するかを選べる新機能を5月から提供する。
PCワールド誌によると、ボックス・ゾーンズ(Box Zones)というその新機能を使えば、米国外のボックス利用企業は、米国内のデータセンターから提供されるコンテントまたはデータ管理サービスを使いながら、データの保存先を希望国に指定できる。
欧州を中心に、個人データや重要な企業データを保護する目的で自国内でのデータ保存を義務化する規制を実施している国は多い。企業はこれまで、そういった規制に準拠するために面倒な作業を強いられていた。ボックス・ゾーンズはその手間から利用企業を解放するものだ。
ボックス・ゾーンズはまた、欧州とアジアでIBMクラウドを使う企業向けに2016年後半に販売される。アマゾン・ウェブ・サービシズ(AWS)もボックス・ゾーンズと統合される見通しで、AWSの利用企業がボックス・ゾーンズを買えるようになる。
ボックスの動きは、競合社のドロップボックス(Dropbox)が欧州市場で投入した機能に似ている。ドロップボックスでは、データ保存場所の国内化を企業に義務付けた欧州各国の規制を受けて、顧客データをドイツ内にあるAWSデータセンターに保存することを選べるサービスを利用企業に提供している。
両社のそういった動きは、クラウド・データ・サービス市場が継続的に変わりながら成熟化していることを示す。それと同時に、米国以外の市場で法人顧客をいかに取り込み収入源を確保するかに向けた投資や機能拡充の必要性の強まりを反映したものだ。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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