産油国、増産凍結に失敗 サウジとイラン対立 NY原油急落、市場動揺

 石油輸出国機構(OPEC)のサウジアラビアなど主要産油国は17日、カタールの首都ドーハで、原油安の要因である供給過剰の緩和に向け増産凍結を目指し協議したが合意できなかった。サウジが増産凍結を拒否するイランの参加を求め、足並みが乱れた。イランは会合を欠席した。これを受け17日のニューヨーク原油先物相場は急落。18日の東京市場では株価が大きく下げ動揺が広がった。

 OPECは6月2日の定時総会で凍結について協議し一致すれば、OPEC非加盟国を加えた主要産油国全体での合意を再び目指す。ただ今回の合意失敗で、原油安のさらなる長期化は避けられない情勢となった。ロシアやサウジといった産油国の経済的苦境が深刻化し、世界経済は一段と減速しかねない。

 カタールのサダ・エネルギー相は会合後の記者会見で「(合意に至るには)もっと時間が必要だ。全てのOPEC加盟国の参加が増産凍結の合意への助けになるだろう」と述べ、イランの参加が必要との認識を示した。(共同)

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