公衆電話を改造したワイファイ設備が起動 〜NYCの試みに反応はまちまち

 ニューヨーク市は、かつての公衆電話ブースをワイファイ接続設備「リンクNYC」に次々と置き換えている。
 
 リンクNYCは、インターネット接続のほか国内通話や携帯端末充電といったサービスをすべて無料で提供する屋外設備(キオスク)。
 
 ニューヨーク・タイムズによると、7月末にはクイーンズ区で最初のキオスク群が使用可能になり、試験運用のキオスクが数ヵ月前から稼働しているマンハッタン区でも追加の約300台が近く起動し、市内全域で計7500以上のキオスクが配置される予定。
 
 リンクNYキオスクに対する市民の反応はさまざまだ。
 
 「これを考えた人は素晴らしい。ホームレスの知り合いにも、家族に電話したければ使えると教えた」と歓迎する声がある一方、個人情報の流出を恐れて利用をためらう人もいる。
 
 また、住宅街では、キオスクが明るすぎる、うるさすぎる、急いで接続したい通行人ではなく暇で行く所のない人を引きつけている、といった苦情も出ている。
 
 これほど大規模にワイファイ接続キオスクを設置する都市はニューヨーク市が世界で初めてで、実際に始まるまではどういう状況が起きるか分からなかったため、市の担当者は「今後調整して改善する必要がある」と話している。
 
 現在、リンクNYCには約27万5000人が利用者が登録している。登録には電子メール住所が必要で、スマートフォンを登録しておくとキオスクに近づいたらワイファイに自動接続される。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  2. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  3. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  4. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
  5. 私たちは習慣や文化の違いから思わぬトラブルに巻き込まれることがあり、当事務所も多種多様なお...
  6. カナダの大西洋側、ニューファンドランド島の北端に位置するランス·オー·メドー国定史跡は、ヴァイキン...
  7. 2023年12月8日

    アドベンチャー
    山の中の野花 今、私たちは歴史上経験したことのないチャレンジに遭遇している。一つは地球温暖化...
  8. 2023年12月6日

    再度、留学のススメ
    名古屋駅でホストファミリーと涙の別れ(写真提供:名古屋市) 以前に、たとえ短期であっても海外...
ページ上部へ戻る