カリフォルニア大バークリー校の交通持続性研究センター(TRSC)はこのほど、車を共同で使うカーシェアリングの仕組みが環境に多様な恩恵をもたらすことを実証した研究報告書をまとめた。
クリスチャン・サイエンス・モニターによると、TRSCがドイツ発祥の乗り捨て型カーシェアリング・サービス「カートゥーゴー(Car2go)」を北米で3年間にわたって追跡調査した結果、ドライバー1人当たりの温室効果ガス排出量が平均で10%減ったほか、道路や駐車スペースの車が減ることでサービス利用者以外の通勤を便利にしたことが分かった。
報告書によると、カルガリー、サンディエゴ、シアトル、バンクーバー、ワシントンDCの5都市で同サービスは車の台数を計2万8000台減らした。共同使用することで車1台が7〜11台分の需要を満たすからだという。
調査ではこのほか、5都市のカートゥーゴー会員9500人のうち、2〜5%が自家用車を売却したほか、7〜10%がサービスの利用を機に購入計画を中止した。
自家用車が使われない時間は平均して1日の約95%に上るといい、シカゴでは個人間(P2P)の車の貸し借りを仲介するサービス「ゲットアラウンド(Getaround)」の利用者が増えている。シカゴ・トリビューンによると、同社がシカゴで営業を始めて以来、市内の利用者は1年間で8000人から2万人に拡大した。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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