ブロックチェーンで国債取り引きに成功 〜フィンテック企業と銀行8社の試み

 米フィンテック新興企業のR3は26日、HSBCやステート・ストリートを含む金融機関8社と同社が、インテル(Intel)の技術によって稼働するブロックチェーン・プラットフォームで債券取り引きの試験に成功したことを明らかにした。
 
 フィンテック(fintech)とは、ファイナンシャルとテクノロジーの2語を合体させた造語で、金融業務向けの技術を意味する。また、ブロックチェーン(blockchain)とは、通信網上の情報を同期して取り引き記録を安全に確保する分散型台帳または分散型台帳通信網と言われる技術で、仮想通貨ビットコインの土台になっている技術として知られる。
 
 フォーチュン誌によると、世界の大手金融機関60社以上が参加する企業連合を率いるR3のティム・グラント氏は、「最強の技術会社群と金融機関群の協業によってブロックチェーン技術の実用化を加速させることがわれわれの目的の一つ」と述べた。同氏は、R3のラブ・アンド・リサーチ・センター(Lab and Research Center)の最高経営責任者。
 
 同氏によると、今回の試験に採用されたプラットフォームを使えば、米国債の取り引きや決済、自動利払い、償還を完全かつ自動的に実行できる。
 
 今回の試験に参加した金融機関には、上述のほかING銀行やスコシアバンク、ソシエテ・ジェネラル、UBS、ユニクレジットがある。
 
 【http://fortune.com/2016/09/26/intel-blockchain-bonds/】(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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