運輸省道路交通安全局(NHTSA)は13日、すべての新車に車車間通信(V2V)技術を使った他の車との「会話」機能搭載を義務付ける規制案を発表した。
ロイター通信によると、V2Vは、車の位置や進行方向、速度といった情報を近くの車と相互に無線で送受信し、事故の恐れがある場合は運転者に注意を促すことを可能にする仕組み。NHTSAは自動車メーカーに対し、規制導入が確定してから最低4年の準備期間を与え、最終的にすべての新型車両を「標準技術を通じて同じ言語を話す」ようにすることを義務付ける。
規制を実際に導入するかどうかは、トランプ新政権が決定する。バスやトレイラーなど大型車両は規制の対象外。
NHTSAによると、V2Vの搭載によって、飲酒以外の要因で起きる衝突事故のうち交差点や車線変更を中心に最高80%が防止できるまたは被害が軽減されると見込まれる。15年は国内で630万件の衝突事故が起きたほか、16年上半期は交通事故死者が前年同期比で10.4%増加した。15年の年間死者数は1966年以来最多の3万5092人(前年比7.2%増)を記録している。
V2Vに必要な狭域無線通信は、最大300メートル離れた車同士に位置や速度などの情報のやり取りを可能にし、1秒に10回までデータを更新できるのが特長。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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