先進バイオ燃料企業はカリフォルニアに集中

 先進バイオ燃料企業の多くがカリフォルニア州に集まっているという調査結果を、環境関連の政策研究団体E2(ワシントンDC)が発表した。

 ロサンゼルス・タイムズによると、先進バイオ燃料の関連企業は現在、国内27州に80社以上存在するが、うち30社がカリフォルニアにある。2位以下はイリノイ(8社)、コロラド(6社)、テキサス(5社)、アイオワ(4社)の順。先進バイオ燃料は、木質バイオマス、サトウキビ、藻類などさまざまな原料から作られている。

 カリフォルニアが関連企業を多く引き付けている理由はいくつか考えられる。まず、米国における環境対応技術研究の中心地であり、次にハイテク産業が集まるシリコンバレーがあって、多くの大学から研究や専門知識が供給され、関連分野に対する支援金額が他州より多い。

 州内にバイオ燃料の供給所を200カ所開設する計画を進めるプロペル・フューエルズの場合、最初にワシントン州シアトルを拠点に6カ所の給油所をオープンしたが、その後2008年末に加州へ移転し、現在までに29カ所に設置している。

 マット・ホートン最高経営責任者(CEO)によると、既存の石油業界と対等に競争できる州の政策が整っていたことが重要だった。特に加州には、温室効果ガス(GHG)の排出量削減を規定した州地球温暖化対策法や低炭素燃料基準などがあり、それが移転の決め手になったという。同氏は「カリフォルニアは非常に大きな可能性のある市場だと分かった。客筋も非常に良く、消費者はわれわれのやっていることに強い興味を示してくれる」と話している。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  2. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  3. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  4. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
  5. 私たちは習慣や文化の違いから思わぬトラブルに巻き込まれることがあり、当事務所も多種多様なお...
  6. カナダの大西洋側、ニューファンドランド島の北端に位置するランス·オー·メドー国定史跡は、ヴァイキン...
  7. 2023年12月8日

    アドベンチャー
    山の中の野花 今、私たちは歴史上経験したことのないチャレンジに遭遇している。一つは地球温暖化...
  8. 2023年12月6日

    再度、留学のススメ
    名古屋駅でホストファミリーと涙の別れ(写真提供:名古屋市) 以前に、たとえ短期であっても海外...
ページ上部へ戻る