「モデルS」の電池に欠陥?〜テスラとNYタイムズが小競り合い
- 2013年2月14日
- 米国ビジネス
テスラ・モーターズの電気自動車(EV)「モデルS」を試乗したニューヨーク・タイムズの記者が、同車の電池の欠陥を記事で指摘したことを発端に、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)と同紙との間で小競り合いが起きている。
クリスチャン・サイエンス・モニターによると、タイムズのジョン・ブローダー記者はこのほど、ワシントンDCから州間道95号線を北上する「東海岸試乗記」を執筆した。その中で、充電所のあるデラウェア州ニューアークまでは難なく着いたが、2日目のコネチカット州ミルフォードには「どうにか」到着し、翌日出発すると途中で電池が切れ、トラックでミルフォードまで運んでもらい再充電した…と伝えた。
ブローダー記者は電池切れについて、寒い気候が原因のようだと指摘し、EVの場合「特に北東部では気温が下がると現実が理論に勝ってしまうことがある」との見方を示した。
マスクCEOはこれに対し、ツイッターで「寒冷下のテスラの航続距離に関するタイムズ記事は偽り」と反論した。その後のCNBCとのインタビューでは、ブローダー記者の乗った車のデータをダウンロードして分析したところ、記者が最大限に充電せず、回り道を多用し、アクセルを頻繁に戻したことで航続距離に悪影響を及ぼした可能性が高いことが分かったと述べた。
マスク氏の見解に対して、タイムズは報道発表文で「記事の内容が『偽り』という見方が事実でないのは言うまでもない」と前置きしながら「記者はテスラ関係者から複数回にわたって聞かされた指示に従った。記事では全行程を伝えており、未報告の回り道は存在しない」と主張した。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年7月25日 アメリカ発ニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス, 自動車関連
EV時代もガソリンスタンドは重要拠点に
-
2024年7月22日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
ビザ、生成人工知能による不正防止技術を新たに導入 〜 総額100億ドルの投資で年間400億ドルの防止効果
-
ジョー・バイデン大統領、出馬を断念 〜 身内や主要献金業界からの説得についに応じる
-
2024年7月18日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 米国ビジネス
マレーシア、アジアのデータ・センター拠点として台頭 〜 クラウドと人工知能による需要増で米国からの投資を呼び込む
-
2024年7月17日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
AT&Tのデータ侵害、スノーフレイクの巻き添えに 〜 2.4億人の携帯電話顧客と仮想通信網顧客会社が被害に
-
2024年7月16日 アメリカ発ニュース
米技術業界重鎮ら、トランプ氏の激励をあいついで表明 〜 暗殺未遂速報を受けて続々と投稿
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で