土曜の手紙配達廃止、ただし燃料節約効果はわずか

 米郵政公社(USPS)が、今年8月から土曜の手紙の配達を廃止する(ただし、小包は土曜も配達)。経費削減が理由だが、節約できる燃料費は公社の年間予算からするとわずかな規模にとどまる見通しだ。

 クリスチャン・サイエンス・モニターによると、USPSは、土曜の手紙配達をやめることで、700億ドルを超える年間運営予算のうち20億ドルを削減できると見込んでいる。USPSは民間として世界最多である21万3000台以上の車両(乗用車とトラック、バン)を保有する。年間走行距離は合計12億マイルに達し、2010会計年度にはガソリン換算で1億4600万ガロン、社外の契約車両を含めると約7億ガロンを消費した。燃料および維持費は毎年約10億ドルに上る。

 USPS車両のうち、電気自動車(EV)、圧縮天然ガス(CNG)車、液体プロパンガス車、バイオディーゼル車を含む代替燃料車は約4万4000台に上り、1社が所有する代替燃料車の数でも世界最多と考えられる。それでも、全体の走行距離が増えたことで石油燃料の使用量は05〜11年度に8.3%(1170万ガロン)増加した。11年には63万6530地点が配達網に加わった。

 USPSの試算では、8月10日に土曜の手紙配達を廃止した後の石油の削減量は全体の約3%に相当する年間2000万〜2500万ガロンにとどまる。

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