土曜の手紙配達廃止、ただし燃料節約効果はわずか
- 2013年2月20日
- 米国ビジネス
米郵政公社(USPS)が、今年8月から土曜の手紙の配達を廃止する(ただし、小包は土曜も配達)。経費削減が理由だが、節約できる燃料費は公社の年間予算からするとわずかな規模にとどまる見通しだ。
クリスチャン・サイエンス・モニターによると、USPSは、土曜の手紙配達をやめることで、700億ドルを超える年間運営予算のうち20億ドルを削減できると見込んでいる。USPSは民間として世界最多である21万3000台以上の車両(乗用車とトラック、バン)を保有する。年間走行距離は合計12億マイルに達し、2010会計年度にはガソリン換算で1億4600万ガロン、社外の契約車両を含めると約7億ガロンを消費した。燃料および維持費は毎年約10億ドルに上る。
USPS車両のうち、電気自動車(EV)、圧縮天然ガス(CNG)車、液体プロパンガス車、バイオディーゼル車を含む代替燃料車は約4万4000台に上り、1社が所有する代替燃料車の数でも世界最多と考えられる。それでも、全体の走行距離が増えたことで石油燃料の使用量は05〜11年度に8.3%(1170万ガロン)増加した。11年には63万6530地点が配達網に加わった。
USPSの試算では、8月10日に土曜の手紙配達を廃止した後の石油の削減量は全体の約3%に相当する年間2000万〜2500万ガロンにとどまる。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
ドキュサイン、インテリジェント契約管理サービスを発表 〜 電子署名ソリューション以外に事業を拡大
-
2024年4月29日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
米商務省、TSMCのアリゾナ工場への投資を提案 〜 米中緊張悪化を背景にチップの国産化に重点
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開
-
ビットコイン半減は価格にいかに影響するのか 〜 最高値更新から乱高下、次の半減期が目前に
-
2024年4月22日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ボルティモアの橋崩落、輸出・小売業者に影響
-
米国のMBA課程、人工知能分野の教育を積極化 〜 会社で求められる技能に学生側も関心を強める
-
2024年4月18日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
テスラ、急速充電網を開放~EV普及の節目となるか
-
2024年4月15日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EV生産コスト、27年にはガソリン車より安く~ガートナーが予想
-
人間の労働力の方が人工知能より安価 〜 MITの研究、雇用機会の大部分は人工知能にまだ奪われないと結論