トヨタ自動車は、米国と欧州での事業拡大策をさらに積極化させている。同社は3日、米国のミシガン州に自動運転車(AV=autonomous vehicle)開発向け施設の新設計画を明らかにした。同社はそれと同時に、英国のロンドンを拠点とする新会社トヨタ・コネクテッド・ヨーロッパ(TCEU=TOYOTA Connected Europe)を設立した。
共同通信によると、ミシガン州のAV開発施設では、混雑した都会の道路や滑りやすい 路面、出入り口のある片側4車線の高速道路といった特異な状況を再現し、事故防止に向けた機能開発と試験を行う。
同施設を設計するのは、研究&開発に特化した米子会社トヨタ研究所(Toyota Research Institute=TRI)。投資額は非公表。
一方、TCEUでは、35〜50人を最初に雇用し、欧州市場向けの製品や移動サービスを含む事業展開を図る。TCEUは、欧州トヨタや販売店網と連携して、消費者や会社、政府機関向けに共用移動サービスや社有車群管理ソリューションを提供する計画だ。
トヨタは、トヨタ・コネクテッド(TC)とモビリティー・サービス・プラットフォームをすでに構築しており、TCEUの事業開発にそれが応用される。
TCは、自動車情報科学や機械学習、ビッグ・データ解析の分野における専門知識や経験を活かした移動サービスを、消費者や会社、政府向けに提供する事業を展開している。そのなかには、接続車向けのデジタル販促やテレマティクスといったサービスも含まれ、エイヴィスやウーバー、中国ディーディーらと提携している。 (U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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