オハイオで小型エンジン生産〜フォード、スペインから移管

 フォードが、人気の高い4気筒2リッター「エコブースト」ターボ・エンジンの生産拠点をスペインからオハイオ州に移すことが分かった。米国で小型エンジン車の販売が好調なため。

 AP通信が関係者の話として伝えたところによると、フォードは同州ブルックパーク工場に2億ドルを投資して生産体制を整える予定で、これに伴い人員も約450人増やす。同工場は現在、約1300人体制で2種の6気筒エンジンを造っている。

 2025年までに新車の平均燃費を54.5マイル/ガロン(mpg)まで引き上げるよう義務づけられている自動車メーカーは、6気筒より燃費が良い4気筒エンジンと、馬力を高めるターボチャージャー(排気を利用した過給器)の組み合わせに注目している。ガソリン価格が再び4ドルに向かって上昇する中、エコブーストのようなエンジンは燃料を極力節約したいドライバーのニーズも満たせる。

 フォードは現在、2リッターのエコブースト・エンジンを全てスペインのバレンシア州で生産しているが、この体制は輸送費高騰や為替変動のリスクを伴う。一方、米市場では小型エンジンのモデルが増えて販売も増加しており、JDパワー&アソシエイツによると、12年に国内で販売された車の過半数が4気筒エンジンで、07年の36%から大幅に拡大した。これに対し6気筒エンジンの割合は40%から32%に低下した。

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