コーヒーチェーン大手スターバックスは19日、業績改善のため2019年度(18年10月〜19年9月)に国内で約150店を閉鎖すると発表した。同社は現在、高級コーヒー店と、マクドナルドやダンキン・ドーナツなどのファーストフード・チェーンの両方から競争に直面している。
ロイター通信によると、同社が併せて発表した18年4〜6月期の世界既存店売上高見通しは、前年同期比1%増とアナリスト予想(3%増)を下回った。直近の6四半期中、既存店売上高の見通しがアナリスト予想を下回ったのは5四半期目。
スタバは、19年度の国内新規出店数の純増も減少すると予測した。マンゴードラゴンフルーツ飲料のような新しい冷たい飲料を導入し、健康志向の拡大にも留意しながら急速に変化する消費者の好みに対応する考えを表明した。スタバでは18年4月、ペンシルベニア州フィラデルフィアの店舗で黒人男性2人が注文しないままトイレを使おうとしたところ、客ではないとの理由で従業員から店を出るよう求められた。2人が友人を待っていると反論して店内にとどまっていると、従業員が警察に通報。2人が逮捕されるという騒ぎがあった。これが人種差別との批判に発展し、同社はその後従業員約17万5000人を対象に人権教育を行なった。
また、事実上の創業者であるハワード・シュルツ会長(64)は6月26日付で退任する。
CEOのケビン・ジョンソン氏は「一部の需要の逆風は一時的なものであり、当社のコスト上昇の一部は将来のための適切な投資だが、最近の業績はほかにない当社ブランドの可能性を反映した内容ではなく、受け入れられない」と述べた。ただ、同社はこれまで年に約50店舗を閉鎖している。今後は、浸透が不十分な市場で店舗を増やし、企業が運営する店舗へのライセンス供与といった戦略的オプションを模索するという。 (U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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