データベース・トレンズ・アンド・アプリケーションズ誌は、ビッグ・データとデータ解析市場が2019年にどのように変革または展開するかを5人の業界専門家らに聞き、下記5つの動向予想を報じた。
1.財務や人事でもデータ解析の活用
人工知能や拡張分析といった台頭技術がこれまで以上に活用されるようになる結果、財務や人事の分野でデータ解析によって洞察を導き出す動きがさらに強まる。
それによって「従業員らが職場に満足しているかどうか」「財務指標が変化した理由は何か」といった情報がもたらされ、それにもとづいて対応を考えられるようになる。
財務や人事でのビッグ・データ解析の活用は、ほかの部署に比べるとやや遅れ気味だったが、2019年にはそれが変わるだろう。(ワークデイ・アナリティクス、Workday Analyticsの副社長ピート・シュランプ氏)
2.供給網分野でのデータ視覚化
モノのインターネット(IoT=Internet of Things)が普及するにつれ、あつかうデータ量が激増し、それと同時に構造化データが増えている。それを受けて、データ解析結果の視覚化の重要性がさらに強まる見込みだ。
電力会社が顧客の電力使用量をグラフで視覚化して顧客らに提示し、近隣の顧客と比較して見せるようなサービスはすでに一般化している。2019年にはそれと似たようなことが供給網でも起きるだろう。(ズームデータ、Zoomdataの最高技術責任者ルホラ・フ ァルッチ氏)
3.ほかの技術との統合や連携の促進
ビッグ・データは、建物管理の基幹設備として活用されてきた。その基礎が構築されたあとは、第二段階として事業価値を引き出す手段、たとえばIoT機能が必要になる。
過去数年間に多くの企業がその第二段階の開発を進めてきた。2019年には第三段階として、ほかの技術とIoTを統合する動きが活発化するだろう。ビッグ・データは、広範でのデータ管理や高度の予測分析といった技術と融合され、業務や処理過程を支える基幹技術設備やデータ販売業者らと連携するようになる。(インフォメーション・ビルダ ーズ、Information Buildersの市場調査責任者リンジー・ワイズ氏)
4.多種多様のデータベースの登場とその活用
アプリケーション開発者らがさまざまの方法で大量のデータを生成する結果、新種の多種多様のデータベースが構築されている。IoT機器類といった新たなデータ源が大幅に増えているためだ。
その結果、新たなデータ源から集められたデータがデータベース化され、それにともなって多数のデータベースが登場しており、その傾向が2019年にさらに顕著になる。
それを受けて、短期的な価値だけでなく長期的にデータベースをどのように管理しソリューションを開発していくかに焦点があわせられるようになるだろう。(カウチベース、Couchbase)の最高技術責任者ラヴィ・マユラム氏)
5.個人向けの意思決定支援ツールが登場
2019年には、個人がビッグ・データを活用して意思決定に役立てられるようなツールのニーズが高まるだろう。ビッグ・データの解析結果を業務上の判断に役立てる応用法は、法人市場でしばらく前から普及している。ビッグ・データは今後もますます生成され続け、その情報にもとづいて、より良い意思決定を下すための革新技術が消費者市場でも求められるようになる。(シネクア、Sinequaの製品販促責任者スコット・パーカー氏)
【http://www.dbta.com/Editorial/News-Flashes/Experts-Offer-Five-Big-Data-Predictions-for-2019-129100.aspx】 (U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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