自動車保険の請求過程をドローンが迅速化 ~ 現場に出動して状況を記録し関係者にデータを即時提供

車の交通事故と自動車保険に関する処理業務でのドローン活用が活発化している。

SAPが販促の一環としてフォーブス誌に出稿した記事によると、自動車保険業界では、事故後の保険金請求過程の精度と速度を向上する手段として、ドローンを使う事例が急増中だ。

SAPは、コンサルティング大手アクセンチュア(Accenture)のために自動車保険請求の業務過程を支援する技術を開発し、自動車保険分野の業務のデジタル化を推進している。アクセンチュアのベルギーおよびルクセンブルク事業部門は、土木・建設工事の現場にドローンを早くから導入したことで知られ、最近には損害保険会社と協力して、請求過程のデジタル化を進めている。

SAPの同ソリューションでは、下記のような流れで保険請求過程を効率化する。

1.交通事故が発生すると、自動車がドローン基地に信号を自動送信する

ドローンは、その信号を受信次第ただちに出動する。現場までの到着時間を短縮するために、どの基地からドローンを出動させるかを予想分析技術によって特定する。過去の統計にもとづいて、同じ基地のすべてのドローンが出払うことがないようにするという配慮も組み込まれている。

2.ドローンが事故現場を観察して、傷害と損傷を記録する

ドローンは、現場上空に着くと写真を撮影し、人身傷害があれば救急サービスにも連絡する。それらの写真やデータをもとに、事故現場をデジタル再現する(デジタル・ツインとも呼べる)。立体画像を使った損傷分析の結果、修理費用の見積もりが出され、代替部品の提案や修理工場の予約も行われる。

3.報告書が被保険者に直接送信され、保険金請求をすぐさま開始できるよう支援する

ドローンが収集したデータは1ヵ所に集められ、関係者全員がアクセスできるようにする。透明性を高めることで、保険会社と保険加入者の信頼関係を強化することができ る。

【forbes.com/sites/sap/2020/01/29/how-drones-become-a-valuable-tool-for-the-auto-insurance-industry/#13c4ec531ac9】 (U.S. Frontline News, Inc.社提供)

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 2025年6月4日

    ユーチューバー
    飛行機から見下ろしたテムズ川 誰でもギルティプレジャーがあるだろう。何か難しいこと、面倒なこ...
  2.        ジャズとグルメの町 ニューオーリンズ ルイジアナ州 ...
  3. 環境編 子どもが生きいきと暮らす海外生活のために 両親の海外駐在に伴って日本...
  4. 2025年2月8日

    旅先の美術館
    Norton Museum of Art / West Palm Beach フロリダはウエ...
  5. 約6億年も昔の生物たちの姿が鮮明に残るミステイクン・ポイントは、世界中の研究者から注目を集めている...
  6. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040」を自身...
  7. ニューヨーク市内で「一軒家」を探すのは至難の業です。というのも、広い敷地に建てられた一軒家...
  8. 鎌倉の日本家屋 娘家族が今、7週間日本を旅行している。昨年はイタリアに2カ月旅した。毎年異...
ページ上部へ戻る