データ・センター向けチップ開発の新興企業アンペア(Ampere)は3日、インテル(Intel)やアドヴァンスト・マイクロ・デヴァイシズ(Advanced Micro Devices)の製品より速いと宣伝する新型プロセッサーを発表した。アンペアはそれと同時に、新型プロセッサーの顧客としてオラクル(Oracle)のクラウド電算事業部門との合意書に署名したことを明らかにした。
ロイター通信によると、インテルの元社長であるリネー・ジェイムズ氏が開発を主導したアンペアの新型プロセッサーには、ソフトバンク傘下のチップ設計大手アーム(Arm)の技術が採用されている。アームが設計したチップは、ほとんどのスマートフォンとタブレットに搭載されている。
アンペアの新型プロセッサー「アルトラ(Altra)」は、クラウド電算サービス提供会社向けに設計されている。近年、多くの会社が業務のクラウド化に巨額を投じるなか、クラウド提供会社らにとって、わずかの演算処理速度や電力消費量が100万ドル単位のコスト削減につながる。アームのチップ技術は省電力性にすぐれる。
多くのデータ・センターを世界中で運営するマイクロソフトは3日、アンペアの新型プロセッサーを研究室で試験中だと話し、性能(おもに演算速度と電力消費量)が一定基準以上であれば、アンペア製に切り替えることも視野に入れることを示唆した。
いくつものクラウド・データ・センターを世界各地で運営するオラクルは、2019年にアンペアに4000万ドルを投資しており、クラウド・データ・センター群で使う膨大な数のサーバーに搭載するプロセッサーの性能向上に非常に強い関心を寄せている。
ジェイムズ氏は、オラクルの社外取締役も務めており、オラクルとアンペアは非常に緊密な関係を構築している。
【reuters.com/article/us-ampere-tech/ampere-targets-cloud-companies-with-new-chip-signs-oracle-as-customer-idUSKBN20Q1VT】 (U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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