マイクロソフト(Microsoft)は9月22日、2020年5月に買収したソフトモーティブ(Softomotive)の事業資産にもとづく新しいアプリケーション「パワー・オートメート・デスクトップ(Power Automate Desktop)」を発表した。ソフトモーティブは、ロー・コードのロボティック業務過程自動化(robotic process automation=RPA)技術を専門としている。
テッククランチ誌によると、マイクロソフトが主催する毎年恒例の開発者会議「イグナイト(Ignite)2020」において発表された同アプリケーションは、ウィンドウズ・コンピュータのデスクトップ上で行う一連の作業の手順を自動化できる。だれでも使うことができ、プログラミングの知識を必要としない。
パワー・オートメートは前から提供されており、ウェブ基盤アプリケーションに接続することができた。たとえば、マイクロソフトのオフィス365(Office 365)で受信した電子メールの添付ファイルをワンドライブ(OneDrive)上に保存するまでの一連の手順を自動化しておけば、必要時にその手順を呼び出すことができた。
今回発表されたパワー・オートメート・デスクトップでは、ソフトモーティブの技術をウィンドウズにさらに統合し、ネイティブ利用者インターフェイス(UI)を自動化対象に拡大した。
「いままでどおりすべてがクラウドで動作し、クラウドに接続している。今後は、ウィンドウ基盤のデスクトップ・アプリケーションを対象にして、自分なりのUIの自動化手順を記録できるようになる」と、マイクロソフトのローコード・プラットフォーム担当副社長チャールズ・ラマンナ氏は説明した。
同アプリケーションは、二つか三つの単純な手順をまとめて自動化するだけでなく、企業顧客が業務で遂行するような多数の手順を自動化することもできる。たとえば、Tモバイルは、同プラットフォームを活用して、自社のシステムとスプリントのシステムの統合作業に役立てている。
大企業がこの種のロー・コード・サービスを導入する過程では、ある種の企業文化の変化が必要になる、とラマンナ氏は指摘する。これまではIT部門が行ってきた作業を、ほかの部門の現場の社員が行うようになるためだ。したがって、各社のIT部門は、この種のツールが社員にどのように使われるのかや、重要なデータを損ねることがないかを 確認する必要がある。
(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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