フランスの国際物流サービス会社ジオディス(Geodis)とシリコン・バレー新興企業の遠隔操作ソフトウェア会社ファントム・オート(Phantom Auto)は、オフィスからでも操作できる遠隔制御フォークリフトの開発について提携した。
ロイター通信によると、同技術は各社が倉庫作業で人を雇う負担を減らす一方、障害を持つ人々でもできる作業を増やす可能性がある。
ジオディスの西欧・中東・アフリカ地区担当ステファニー・アーべ最高業務責任者(COO)は、「たとえば、同じ担当者が午前中にはマルセイユの倉庫のフォークリフトを遠隔操作し、午後にはフランス北部の倉庫のリフトを動かすといったことが可能になる」と話した。
ファントム・オートがロイター向けに行った実演では、カリフォルニア州マウンテン・ヴューの倉庫にあるフォークリフトを遠隔操作し、箱を積みラップで巻いて固定したパレットを動かした。運転手は、50フィート(15メートル)離れた場所の机についたまま、フォークリフトに搭載された複数のカメラからの映像を6面モニターで見ながら、片手でハンドル、もう片方の手でジョイスティックを操作した。
ファントム共同創設者のエリオット・カッツ氏は、「5000マイル離れた場所からフォークリフトを動かした顧客がいる。当社の技術の堅牢性を示す例だ。カリフォルニアにあるフォークリフトをアジアから操作した」と話した。
ファントム・オーの技術は機械の遠隔操作だけでなく、立ち往生した場合に人の介入が必要になる自動運転車(AV)の監視にも使える。同社はサンフランシスコの食品宅配サービス業者ポストメイツ(Postmates)および同社の自律型宅配ロボット部門と協力している。同技術は作業現場用けん引車やロボタクシーにも使えるという。
ジオディスの倉庫で使うフォークリフトは、ドイツの多国籍企業キオン・グループ(Kion Group)傘下のフェンウィック・リンデ(Fenwick-Linde)が製造する。ファントム・オートは、ベッセマー・ベンチャー・パートナーズを含むベンチャー・キャピタル会社たちから累計約2500万ドルの資金を調達している。
(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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