セールスフォース(Salesforce)は4月19日、企業のデジタル化を支援するツールおよびサービスをまとめたデジタル360フォー・インダストリーズ(Digital 360 for Industries)を市場投入した。
ベンチャービート誌によると、デジタル360は、消費財や金融サービス、そのほかの業界の会社をはじめ、非営利や公共分野の団体や組織を対象に、あらかじめ構築されたひな形(テンプレート)や業界別開発者向けツールキット、顧客向けガイドをまとめたもので、データ収集やシステム統合、規則順守要件に関する課題の克服を支援する。
セールスフォースの調べでは、新型コロナウイルス・パンデミック前と比べて消費者がデジタル手段で過ごす時間は54%増加しており、デジタル化の必要性は業界を問わず高まっている。
デジタル360は、ウェブ・ページのレイアウトや、あらかじめ構築されたポータルのライブラリーを提供し、各社のさまざまの業務遂行をデジタル経路に移行することを助ける。
デジタル360には、緊急事態管理や許可および検査、寄付金集め、保険販売といった目的に対応する各種の構成要素が含まれている。たとえば、保険販売担当向けのテンプレートでは、独立した立場の代理人(保険販売担当)が顧客を管理するためのポータルをつくることができる。保険証券や保険金請求の履歴を管理できるほか、顧客の事業や大事な記念日といった顧客情報を記録して顧客との関係構築を支える。
また、ツールキットには、コードとアプリケーションのサンプル、マニュアル文書へのリンク、最善手法(ベスト・プラクティス)も含まれている。保険や食料品小売、通信、メディアといった業界の各社は、それらによってイーコマース機能を構築できる。
デジタル360は、非営利団体のビッグ・ブラザーズ&ビッグ・シスターズ・オブ・アメリカ(Big Brothers and Big Sisters of America)や、コロンビアの自動車部品製造会社ファナルカ(Fanalca)、ニュージーランドの食料品販売大手フードスタッフス(Foodstuffs)ですでに導入されている。
調査報告書出版大手リサーチ&マーケッツ(Research & Markets)は、デジタル変革市場が2020年の4億6980万ドルから2025年には1兆ドルに達すると予想している。
(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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