加工食品会社の利益率が低下している。急速なインフレに値上げが追いつかないためだ。
ウォールストリート・ジャーナルによると、食品大手ゼネラル・ミルズが最近発表した同社の2022年度第2四半期(21年9~11月)決算は、売上高は堅調に推移したものの、投入コストの増加と供給の遅れが響いて利益率が低下し、利益予想を達成できなかった。買収、売却、為替の動きを除いた既存事業の売上高は前年同期比5%と大幅に増えたが、それは完全に値上げによるもので、ベースとなる販売量は前年から横ばい。コストが上昇したため、価格を引き上げたにもかかわらず粗利益率は32.5%と4ポイント低下した。
通常、食品会社は価格の上昇がコストの上昇に追いつくのに時間がかかるためインフレ対応が遅れるが、その後コモディティー価格が下落しても引き上げた商品の価格は変えないため、最終的には良いポジションにつけることが多い。
ただし今回は、食材や梱包材だけでなく運賃や人件費などのコスト上昇が予想以上に大きく長続きしている。それでも歴史的なパターンは維持されるはずだが、バークレイズのアナリスト、アンドリュー・ラザー氏は「最終的な安定化と回復のタイミングは遅れ続けており、多くの企業は現在2回目または3回目の価格調整を行っている」と話す。
ゼネラル・ミルズのコフィ・ブルース最高財務責任者(CFO)は、短期的に粗利益率はほぼ底を打ったと見ており、今四半期中にまだ下落する可能性はあるが次の四半期には順次改善されると予想している。
他の多くの食品会社も同様に、短期的にマージンへの圧力は高まっても22年半ば頃には改善を見込んでいる。しかしコストが上がり続けないことが前提なので、投資家は食品株への投資を再開する前にインフレ圧力の沈静化を確認する必要がある。
(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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