アマゾン(Amazon)は6月23日、人工知能基盤自然言語処理技術(仮想執事、スマート・スピーカー)アレクサ(Alexa)が、死んだ人の声をまねる実験的機能を年次会議「マース(MARS)」で実演した。
ヴァージ誌によると、その実演では、アレクサが、ある子どもの亡くなった祖母の声で、子どもが寝る前に読み聞かせる物語を話す動画が公開された。
人工知能システムに「人間の属性」という要素を加えることは、多くの人が愛する人を失った新型コロナウイルス・パンデミック時代にますます重要になってくる、とアレクサ人工知能担当主任科学者ロヒット・プラサード氏は説明した。
「人工知能が喪失の痛みを取り除くことはできないが、彼らの記憶を持続させることは間違いなくできる」。
アマゾンは、同機能が商品化されるかどうかについて言及していない。
同社によると、同システムは、わずか1分間の録音音声から声を学習して模倣できる。
同アプリケーションは、ソーシャル・メディア上で「不気味」や「怪物」と評され、すでに議論を呼んでいる。
人工知能による声真似は、「オーディオ・ディープ・フェイク」と呼ばれ、ポッドキャスティングや映画、テレビ、ビデオゲームの業界ではすでに実用化されている。
多くの音声録音ソフトウェアは、録音音声から個々の音声をクローン化できる。たとえば、ポッドキャストの司会者がせりふを間違えた場合、音響技術者が人工知能を使ってその司会者の声を再現して正しいせりふを言わせて編集できる。大きく修正する場合にはその継ぎ目をなくす作業が面倒だが、小さな編集ならクリック数回で完了する。
(Gaean International Strategies, llc社提供)
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