スタンダード・チャータード(Standard Chartered)によると、ビットコインの価値は2023年に5000ドルまで暴落する可能性がある。ビットコインは、米東部時間12月6日の午前11時半の時点で約1万6979ドル。2021年末には一時2万ドル台に乗ったこともあった。
CNBCによると、スタンダード・チャータードは、「2023年における金融市場の驚き」と題したメモのなかで、「市場が過小評価していると思われる」いくつかの可能性のある筋書きを紹介している。
「利回りは技術株とともに急落し、ビットコインの売りは減速するにもかかわらず打撃は拡大」「さらに多くの暗号資産会社や取り引き所が流動性不足に陥り、さらなる倒産やデジタル資産に対する投資家らの信頼崩壊につながる」とスタンダード・チャータード銀行の国際調査責任者エリック・ロバートセン氏は12月4日のメモで述べた。
それらの予想が的中すれば、ビットコインの価値は70%も落ちるというのがスタンダード・チャータードの見方だ。
ビットコインは、暗号通貨関連事業や暗号資産会社のあいつぐ崩壊や破綻によって、2022年に入って以降すでに60%以上下落している。先日破産申請した暗号通貨取引所のFTXの破綻は伝染するかもしれない。
ロバートセン氏によると、ビットコイン価格の下落は、金の上昇とも重なる。「暗号通貨がさらに下落し、投資家たちが暗号資産会社からさらに撤退すれば、1オンスあたり2250ドルまで上がる可能性がある」。金相場は、米東部時間12月6日の午前11時半の時点で約1780ドルだ。
ビットコイン暴落予想というロバートセン氏の見立ては例外ではない。著名投資家のマーク・モビアス氏は先週、金利上昇と米連邦準備制度の金融引き締めによって、2023年にビットコインが1万ドルまで下落するという見方を示した。
ただ、ビットコイン相場に関して強気の人たちもまだいる。有力ベンチャー・キャピタリストのティム・ドレイパー氏は12月3日、ビットコインが2023年に25万ドルまで劇的に上昇する可能性もある、と話した。
(Gaean International Strategies, llc社提供)
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