NREL、HPCの新データ・センターを開設

 米エネルギー省傘下の国立再生可能エネルギー研究所(NREL=National Renewable Energy Laboratory)は、高性能計算(HPC)のデータ・センターをコロラド州ゴールデンに開設した。

 エネルギー・マネジャー・トゥデイ誌によると、同データ・センターでは、NRELが掲げる三つの目標が達成される。

 第一に、温水を使った液体冷却を活用して電力使用効率(PUE)の年間平均を1.06以下(PUEは1.0に近くなるほど高効率を意味する)にすること。第二に、エネルギー・システムの統合、再生エネルギー研究、省エネ技術の改良に特化したデータ・センターとすること。そして第三に、HPCシステムからの放熱を利用してオフィスおよび実験室部分の主な熱源とすることだ。

 液体冷却に使用する温水は華氏75度(摂氏23度)前後で、HPCを冷却した後の温度は華氏100度(摂氏37度)以上となる。それをオフィスと実験室の暖房に転用する。さらに、データ・センターの廃熱は、正面プラザ部分と屋外の歩道の雪や氷を解かすのにも転用される。

 NRELによると、同データ・センターは、典型的なデータ・センターに比べて、省エネ技術による運営費用の節約分が年間80万ドルに達する見込み。また、廃熱利用の暖房でさらに20万ドルを節約できる可能性がある。

 華氏75度の温水は、ほかの液体冷却方式よりも温度が高い。それによってコンプレッサーを使った冷却システムの必要性を排除し、代わりに冷却塔を使えるようになる。

 また、空気冷却の換気システムに比べ液体冷却のポンプは必要エネルギーが少ないため、熱交換比較で1000倍の効率に達する。

 さらに、HPが開発したコンポーネント・レベルの液体冷却システムを採用したことで、ラック裏側のファンを減らす。

 1000万ドルを投じた同HPCシステムは、太陽、風力、電気自動車、建物技術、再生可能燃料といったクリーン・エネルギー技術の研究を支援する。

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