2023年の最高給5大技術職 ~ ベンチャービートのジョブ・ボードが特定

米国では2023年上半期に809の技術会社らが計21万1400人を解雇した。記録的大規模の人員整理だが、ほとんどの業界では技術人材を必要としており、クラウド電算やブロックチェーン、サイバーセキュリティーといった台頭分野では多くの会社が技術人材を積極的に探している。

ベンチャービート誌によると、米国内の人材資源(HR)管理専門職らの83%は、過去12ヵ月において技術人材を確保するのに苦労している、と報告した。また、コーン・フェリー(Korn Ferry)は、2030年までに全業界で8500万人の人手不足と、それによる8兆5000億ドルの売り上げ喪失の可能性がある、という予想を示した。そういった人手不足をやわらげる代表的方法が技術による合理だ。

ベンチャービートのジョブ・ボード(Job Board)では、各種の調査や独自の分析を包括的に評価し、2023年において給料がもっとも高い技術職として下記5つを特定した。

1)クラウド・ソリューション設計者:会社らによるクラウド活用はこれからも増え続け、2023年には6000億ドルを超える市場に成長すると予想される。クラウド・ソリューション設計者の平均年俸は13万2700ドル。

2)ソフトウェア製品管理者:近年、社内に蓄積された膨大な量のデータを活用する動きが多くの会社でますます強まっている。そのため、データ科学やデータ分析にもとづくソフトウェア製品の開発や展開を指揮する人材の需要がこれからさらに強まる見通しだ。平均年俸は10万2866ドル。

3)サイバーセキュリティー工学者:データ侵害やサイバー攻撃は昨今、ほぼすべての会社や団体、機関、組織にとって非常に大きな問題になっている。サイバーセキュリティ市場は、2025年までには10兆5000億ドル市場に拡大するという予想もある。平均年俸は9万9887ドル。

4)ソフトウェア工学者:米労働省の労働統計局によると、ソフトウェア開発やソフトウェア品質分析、ソフトウェア試験の雇用数は2021年から2031年に25%増を記録し、41万1400件の雇用が追加で創出されると予想される。平均年俸は9万777ドル。

5)ブロックチェーン工学者:ブロックチェーンは、医療から不動産、融資、ゲーミングといったさまざまの業界で使われており、応用範囲も浸透度もこれから拡大することが確実視される。平均年俸は9万ドル。

(Gaean International Strategies, llc社提供)

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