フランスのセス=イマーゴタグ、ウォルマート店舗内業務をIoT技術で合理化 ~ 小売会社らとの契約を追加、北米市場を開拓

小売店向けのモノのインターネット(Internet of Things=IoT)技術を提供するフランス企業セス=イマーゴタグ(SES-imagotag)が、北米市場の開拓を続けている。

同社の発表によると、セス=イマーゴタグは2023年4月に、ウォルマートと新たな7年契約を結び、IoTプラットフォーム「ヴュージョン(VUSION)」の次世代版を500店舗に導入するための第1段階を開始した。セス=イマーゴタグはその後、コンヴィニエンス・ストアーやスーパーマーケット、ホームセンターとの契約を追加し、北米での導入数が約6000店舗に増やしている。

リテイル・マーチャンダイザー誌によると、同社の顧客価値提案担当副社長デイヴィッド・モーガン氏は、ウォルマートに導入しつつあるIoT技術について、アーカンソー州にある1店舗で試験導入したところ、従業員らの生産性と顧客体験が向上したため導入を大幅に拡大した、と説明した。

両社は、今後1年から1年半以内に500店舗に導入し、陳列棚に取り付けるデジタル値札6000万個を稼働させる予定だ。

最新世代のヴュージョン・プラットフォームは、過去10年にわたる研究&開発の成果だ。超低電力ブルートゥース規格に準拠した送信プロトコールで、電池を使わないデジタル・レイベル(値札)を含む多数の改良点が盛り込まれている。

陳列棚の情報を取得してプラットフォームで管理することによって、商品の売れ行きや在庫水準を即座に把握でき、また賞味期限といった情報も加味したうえで、販促や価格変更の決定を的確に下せるようになる。

IoT技術はさらに、売れ残って廃棄物になる商品を減らすのにも役立つ、とモーガン氏は説明する。陳列棚の前に立っている買い物客に対して影響力の大きいメッセージを表示することで、効果的に購入を促せるという。

それらすべてが、業務効率化や顧客満足度の向上、さらには持続可能性の向上につながる、とモーガン氏は述べた。

(Gaean International Strategies, llc社提供)

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