エナジースター建造物、12年もLAが最多

 2012年、エネルギー省の省エネ認証「エナジースター」を受けた商業ビルが最も多い都市はロサンゼルスだったことが、環境保護局(EPA)のまとめで分かった。LAの首位は5年連続。

 ロサンゼルス・タイムズによると、LAでは昨年、528軒の商業ビルがエナジースター認証を受けた。これはカリフォルニア州が商業建造物にエネルギー消費量の開示を義務づけていることなどが寄与していると考えられる。

 2位はワシントンDCの462軒で、4年連続で同位につけている。3位以下は、シカゴ(353軒)、ニューヨーク(325軒)、アトランタ(304軒)、サンフランシスコ(291軒)、ヒューストン(241軒)、ダラス/フォートワース(214軒)、フェニックス(202軒)、ボストン(188軒)と続いた。

 改善が目立ったのはフェニックスで、08年の22位から12年は9位に上昇、最近商業ビルにエネルギー消費量の開示を義務づけたニューヨークも08年の12位から4位に躍進した。

 エナジースターはEPAが1992年から推進している省電力化事業で、家電や照明、電気設備のほか住宅、商業ビルも対象に含まれる。現在この基準を満たす住宅は全米で180万軒、商業ビルは2万軒を超える。米国で排出される温室効果ガス(GHG)の17%は商業ビルから出ているため、EPAはこの部門で省エネ率を高めれば経済や気候変動に大きな効果があるとみている。

 エナジースター認証の商業ビルは、12年に全体で27億ドル超の電気代を節約し、住宅200万軒超の排出量に相当するGHGを抑制したと推定される。店舗、オフィス、学校を含む商業ビルがエナジースター認証を取得するには、省エネ効率で全米の同等の建造物の上位25%に入ることが条件。認証ビルは通常のビルに比べて、エネルギー消費やGHGの排出量が平均で35%少ない。エナジースター・ビルは12年に全米で8200軒以上増え、前年比で24%増加した。

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