航空会社やホテル、小売会社ら、EUの新たな規則に懸念 〜 グーグル検索に関する変更で直販事業に打撃と訴え

航空会社やホテル、小売会社らを代表するロビー団体は5月27日までに、グーグル(Google)が欧州の画期的な技術的規則に準拠するためにオンライン検索結果表示に変更を加える際に、大規模のオンライン広告仲介業者だけでなくグーグルの意見を考慮するよう欧州連合の技術規制当局に要請した。

ロイターによると、エールフランスKLMとブリティッシュ・エアウェイズを所有するIAGを会員とする欧州航空会社協会(Airlines for Europe=A4E)とホテル・グループのホットレック(Hotrec)、欧州ホテル・フォーラム(European Hotel Forum)、欧州小売業界団体のユーロコマース(EuroCommerce)やコマース・ヨーロッパ(EcommerceEurope)、インディペンデント・リテイル・ヨーロッパ(Independent Retail Europe)は、新規則の影響について懸念を3月に表明していた。

EUのデジタル市場法(Digital Markets Act=DMA)は、利用者たちのために選択肢を増やし、競合社らに競争機会を与えることを目的に、グーグルとほかの5つの技術大手に、「やるべきこと」と「やってはいけないこと」のリストを課している。各団体は、それらの調整によって業績が悪化する可能性があると懸念している。

「EUの技術規制当局が現在検討中の規則はさらなる差別を助長する」「われわれの調べでは、オンライン仲介大手らに有利になる規則が実施されると、われわれの業界の会社らは直販事業にきわめて深刻な打撃を受ける可能性がある」とロビー団体は訴えている。

EUのねらいは、第三者サービス(オンライン仲介業者)群の露出を担保する公平性の強化が健全な市場強につながるという前提にもとづく。同ロビー団体はそれに対し、そのための新規則が航空会社やホテル、小売会社らの露出を検索結果から不当に排除し差別的になる、と訴えている。

実際、グーグルは3月に、検索結果を変えることによってオンライン仲介大手らやオンライン情報集約業者らへのアクセス数が増え、ホテルや航空会社、レストラン、商店へのアクセスが減るだろう、とブログ記事のなかで指摘している。

(Gaean International Strategies, llc社提供)

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