ダラスおよびフォート=ワースがデータ・センター拠点として浮上 〜 安価な電力や低い税率が追い風に

グーグル(Google)をはじめとする複数の米技術大手が、テキサス州フォート=ワースにデータ・センター拠点を構築しようとしている。

データ・センター・マガジンによると、フォート=ワースにデータ・センターが集中すれば、技術産業のメッカとしてのテキサス州北部の地位確立につながる。

多くの技術大手がテキサス州で設立され、また他州から流れ込むという現象は、近年の傾向としてよく知られている。生活費や不動産価格が比較的安く、税率も低く規制が緩いことが同州の魅力だ。テキサス州は現在、バージニア州北部に次いで米国で2番目に大きいデータ・センター市場に成長した。

フォート=ワースと都市圏を共有するダラスもデータ・センター市場として台頭中だ。地理的に米国の中央部にあり、安価な電力があることや、起業家や雇用主にとって事業を運営しやすい法制度がその理由だ。また、光通信網が発達しているため、自然災害のリスクも比較的低い。

特に昨今では、データ・センター市場の主要条件として電力と水道の確保がきわめて重視されている。ローレンス・バークリー国立研究所は最近、米国内データ・センター群の電力需要が3年以内に3倍近くに達し、国の電力使用量の最大12%を占めるようになるという予想を示した。

テキサス州もほかの多くの州と同じように再生可能エネルギーの目標を達成すべく取り組みを進めている。テキサスは再生可能エネルギーが豊富だ。技術業界は風力および太陽光発電の電力を積極的に購入していることから、再生可能エネルギーの開発事業にさらなる拍車がかかる。

トランプ大統領は選挙運動中から米データ・センター業界を成長させる重要性を指摘している。1月初めには、米国内で複数のデータ・センターを新設するために最低200億ドルを投資するという約束をアラブ首長国連邦の開発会社DAMACプロパティース(DAMAC Properties)から取り付けたことを発表した。

(Gaean International Strategies, llc社提供)

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