マスク氏のドージ、すでに367億ドルの税金を節約 〜 支出管理と監査にブロックチェーンを使う動きに追い風

イーロン・マスク氏が率いる政府効率化省(Department of Government Efficiency=DOGE、ドージ)は、発足から数週間で367億ドルの税金を節約した。その数字は、マスク氏の野心的な2兆ドルの政府支出削減目標の1.8%にあたる。

バイナンスによると、税金のムダ使いを徹底的になくし連邦政府を小さくするというマスク氏の取り組みと情熱は、行政と支出の透明性を向上させるためにブロックチェーン技術を支出管理に統合することについての議論を呼び起こした。

コインベイス(Coinbase)のブライアン・アームストロングCEOは、マスク氏の取り組みを称賛している。非中央集権的でおおやけに検証可能のデジタル台帳を基盤とするブロックチェーン技術は、詐欺や財務上の不始末を防ぐのに役立ち、ブロックチェーン基盤の国庫は、すべての取り引きが追跡可能であることを保証し、監査を合理化かつ効率的する。

米財務省とドージは先日、政府の年間予算配分に1000億ドルの溝があることを発見した。マスク氏の推定では、それらの支払いのうち約500億ドルに不当支出の可能性がある。政府の補助金や給付金の一部は、社会保障番号のない人や適切な身分証明書を持っていない不資格者らに払われていることが判明した。

財務省とドージは、そういった不正または不当な支出の再発を防止すべく、分類コードと明確な正当化理由の明記義務化および監査対象化という新基準を設けた。マスク氏はまた、さまざまの会社や団体への不正または不当な支払いを阻止するためのドゥ・ノット・ペイ(DO-NOT-PAY)リストを、年1回ではなく毎週更新するようすべての省庁機関に働きかける。

連邦政府の支出をブロックチェーンで管理するというマスク氏の提案は、金融専門家たちのあいだで支持を集めている。ブロックチェーンを活用したシステムなら、すべての政府取り引きをリアルタイムで追跡かつ検証できる。それによって財政のムダが減り、不当または違法の支出を見逃す抜け穴をふさげる。

分散型金融プラットフォーム新興大手スマートデックス(Smardex)の共同設立者であるジーン・ロースィス氏はその動きについて、政府支出にブロックチェーン技術が採用されれば、米国はブロックチェーンの進歩における世界的主導国家としての地位を確立するだろう、と話した。

マスク氏のドージは時限機関として新設されており、2026年7月4日に終了する予定だ。ドージ構想は、米独立宣言の250周年記念(2026年7月4日)までに官僚主義を削減し、行政と支出管理の効率性を高めた透明な政府システムを確立することを目的とする。

(Gaean International Strategies, llc社提供)

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