グーグル、オースティンでも光ファイバー〜AT&Tが対抗策を即座に発表

 グーグル(Google)は、テキサス州オースティンでも超高速インターネット接続および動画サービス「グーグル・ファイバー(Google Fiber)」を2014年半ばまでに提供開始すると発表した。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、AT&Tもそれに追随する姿勢を見せており、ケーブル・テレビ・サービスや電話サービス会社がグーグルの動きに反応してインターネット接続速度を高速化する可能性が出てきた。

 グーグル・ファイバーは、オンライン動画サービスの普及によって米世帯のデータ転送量が増えるなか、ケーブルや電話会社に通信網改善の圧力をかけようとグーグルが始めた光ファイバー接続網。

 グーグル・ファイバーは2010年2月に初めて発表され、カンザス州カンザス・シティの一般世帯で実験的に提供され、今後は周辺地域にも拡大される計画だ。

 カンザス・シティでは、米家庭が使っている一般的サービスの約100倍という毎秒1ギガビットの高速接続と500時間の録画サービスも提供されている。

 オースティンはそれに続く2番目の市場となる。人口80万人の同市は、グーグル・ファイバー提供地域を全て合わせた以上の規模となる。

 グーグルが同計画を発表した数分後には、AT&Tも「オースティンで超高速光ファイバー通信網の敷設を計画している」と発表。

 通信サービス大手がグーグル・ファイバーに対抗して自らの光ファイバー網を同じ街で敷設すると発表したのは、それが初めて。

 ただ、AT&Tは同計画の実施について、「オースティン当局からグーグルが受ける同じ優遇措置が提供されれば」という条件を付けている。

 それに対しオースティン市の広報担当者は、優遇措置を提供していない、と説明。広報担当者によると、「テキサス州法は、全ての通信サービス・プロバイダーに同じ条件を提示することを義務づけている」。

 カンザス・シティではグーグルの光ファイバー事業に自治体が様々な優遇措置を提供している。

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