家探し、非白人には今も壁〜提示される物件が少なめ

 不動産市場では今も非白人消費者に対する差別が存在することが、連邦調査で明らかになった。

 ニューヨーク・タイムズによると、住宅都市開発省(HUD)が昨年実施した全米調査の結果、黒人、アジア系、ヒスパニック(中南米系)は、業者から見せられる物件の数が白人より少なく、資金に関してより多くの質問をされ、ローンの支援を提供されることが少ない傾向にあることが分かった。

 調査は、白人と非白人が1人ずつ、別々に同じ不動産業者を訪れる形で28都市圏合わせて8000回行われた。1業者に対し、購入または賃貸希望者2人の年齢層と性別、契約に必要な条件を同一にして、業者の対応の違いを調べた結果、半数以上で2人とも同じ数の物件を見せられたが、片方がより多く見せられる場合は白人の方が優遇される傾向にあり、全体では白人の方が非白人より提示された物件が多かった。

 2寝室のアパートを探した例では、白人のテスターは2寝室と1寝室の物件を見せられた上に両方に対する申込書を渡されたが、2時間後に訪れたヒスパニックのテスターは「空き物件はない」と言われた。また、ローンの事前資格審査に合格していない黒人のテスターには会わず、白人のテスターにはローン資格を尋ねることなく物件紹介の予約を受け付けた業者もいた。

 調査が最初に実施された1977年には、黒人には見せる物件はないと言いながら白人には見せた例が全体の17%に上ったが、今回はテスターのほとんどが広告の物件を見る約束を取り付けた。ただし、面会した時に提供される物件の数に差があり、賃貸の場合、黒人が見せられた物件の数は白人より11%、ヒスパニックは約12%、アジア人は約10%少なかった。購入の場合は黒人が17%、アジア人は15%少なかったが、ヒスパニックは白人とほぼ同じだった。

 また、白人は非白人より安い賃貸料を提示され、保証金などの入居コストは交渉が可能と言われることが多く、手数料、保証金、賃貸料を合わせた初年度のコストは白人の方が黒人より安くなる傾向にあった。

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