シェール革命、北米以外でも可能 〜EIA、41ヵ国の調査結果を公表

 米エネルギー情報局(EIA)は、米国のエネルギー業界を活性化させているシェール・ガス革命をほかの国でも起こすことが可能という調査結果を発表した。

 クリスチャン・サイエンス・モニター紙によると、41ヵ国を対象に行った調査の結果、世界のシェール(けつ岩層)に含まれる採取可能石油の量は過去2年間で10倍に増え、天然ガスの量は10%増えたことが分かった。

 エネルギー地質学の進歩によって、シェールの確認数は過去2年間に倍増しており、各国とも今後数年かけて米国やカナダのようにシェール層からの資源採取を試みるとみられる。

 EIA報告書によると、技術的に採取可能なシェール・ガスの埋蔵量は、世界の天然ガス埋蔵量のほぼ3分の1、シェール油は世界埋蔵量の10%を占める。

 シェール・ガス埋蔵量が最も多いのは中国で、1115兆立方フィートに上る。シェール油の埋蔵量では、750億バレルのロシアが首位で、中国は320億バレルで3位。また、アルゼンチンには270億バレルのシェール油と802兆立法フィートのシェール・ガスがある。

 ただ、シェール層からの資源採取は一般的油田より複雑でコストもかかり、価格は予想不可能な国際市場の動き次第となるため、エネルギー企業は採算性を慎重に検討しなければならない。

 また、今後は北米の天然ガス輸出量が劇的に増えて世界市場をより複雑にする可能性もある。米国では2013年5月に二つ目の液化天然ガス輸出基地の建設が認可され、今後も増えると予想され、さらにカナダもシェール・ガス資源の活用に関心を持っている。

 一方で、環境面で障害が生じる可能性もある。シェールからの資源採取に必要なフラッキング(水圧破砕)技術は、環境に悪影響を及ぼすという懸念からフランスでは禁止されているほか、米国でも地下水汚染やメタンの流出を懸念して禁止を検討する州が出てきている。

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