ハネウェル、新型の室温調節器を開発 〜電力需要反応制度に対応
- 2013年6月19日
- 環境ビジネス
ハネウェル(Honeywell)は、オープンADRを採用した新型のスマート室温調節器を開発した。
ADRとは、自動需要反応(オートメーテッド・デマンド・レスポンス)の略で、電力需要に応じて消費電力量を自動調整する機能を意味する。
ハネウェルの新型室温調節器は、トータル・コネクト・コンフォート・ウィズADR(Total Connect Comfort with ADR)という商品名。
グリーンテック・メディアによると、同製品は、双方向のワイファイ機能を持ち、アクアコム(Akuacom)の「オープン・オートメーテッド・デマンド・レスポンス(OpenADR)」プラットフォームを採用している。
ハネウェルは、オープンADRを商業用需要反応制度に以前から採用している。オープンADRは、需要反応制度によって電力使用量を制御している間に負荷削減量をリアルタイムで確認できるようにする技術。電力会社は、オープンADRに準拠したプラットフォーム上で、ハネウェルの様々な需要反応製品を管理できる。
ハネウェルは家庭用室温調節器業界の世界的大手で、同社の室温調節器はすでに1億5000万世帯で使われている。同社はまた、需要反応制度向けの負荷制御装置を古くから提供しており、米国内での導入件数は100万台以上に上る。しかし、そのうち60万台以上が一方向通信の室温調節器だ。
「事業拡大の方向性がいくつも考えられる」と、ハネウェル・スマート・グリッド・ソリューションズ部門担当のジェレミー・イートン副社長は話す。
2013年に入ってハネウェルはオーパワー(Opower)との正式な統合を発表し、電力会社の需要反応制度に対応できる双方向室温調節器と電力顧客向けの情報提供サービスを組み合わせるようになった。
オープンADRのプロトコールを使うことで、末端利用者は様々な運用方式の需要反応制度に参加できるようになる。
新しい室温調節器の導入顧客第1号は、ネブラスカ州サウス・スー・シティだ。地方自治体の運営する公益会社で、需要反応制度を1回運用するごとに約3500件の顧客から3.5メガワットの負荷削減を達成することを目標としている。顧客には新しい室温調節器が無料で提供される。
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