厚さ1ナノのソーラーセル〜MITが製造技術を開発

 マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームは、厚さがわずか1ナノメートル(10億分の1メートル)という世界で最も薄いソーラーセル(太陽電池の基幹部品)の製造技術を開発した。

 オイルプライス・コムによると、極薄ソーラーセルは二硫化モリブデンの分子とグラフェンの分子を重ねて作られ、分子2つ分の厚みしかない。太陽光エネルギーを電力に変換する効率は1〜2%と低いが、セルを幾層も重ねれば全体の発電量は普通のセルよりはるかに大きくなり、単位重量当たりの出力が通常の1000倍に上る可能性がある。

 現在、ソーラーセルの研究では光電変換効率の改善が最も重視されており、ほとんどのセルは変換効率が15〜20%で、製品の状態で30%というソーラーパネルもある。しかし、MITチームは最も薄く、最も少ない材料でセルを作る技術の開発に取り組んでおり、わずか2つの分子で構成される薄膜を多く重ねることで高効率のソーラーセルを作ることは可能と考えている。

 メーカーではアルタ・ディバイシズ(Alta Devices、カリフォルニア州)も1マイクロメートル(100万分の1メートル)という超薄型のソーラーセルを開発しており、光電変換効率は30%に上るが、MITのセルに比べると1000倍も厚く、精製シリコンを使っているためコストも高い。

 ただしMITの技術はまだ構想の段階で、さまざまなコンピュータ・モデルでシミュレーションを行っているが、実物は作られていない。また、二硫化モリブデンは今のところ大量生産技術がないため、セルの大量生産もできない。

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