ドロップボックス、B2B市場に注力 〜セールスフォースの元VPを採用

 クラウド電算ストレージ・サービスを提供するドロップボックス(Dropbox)は、オンラインCRM(顧客関係管理)サービス大手セールスフォース(Salesforce.com)の企業戦略および提携部門の元上級副社長であるロス・パイパー氏を起用し、企業向け(B2B)サービスを販促する戦略を打ち出した。

 パイパー氏は、ドロップボックスの企業戦略部門の副社長(VP)として迎えられる。

 スマートフォンやタブレットを業務利用する企業の間でも、多種多様な携帯機器から書類にアクセスすることで業務効率を図ろうとするクラウド型ストレージ・サービス利用への関心は強まっている。

 同市場にはすでに、ドロップボックスの競合社である新興企業のボックス(Box)ほか、マイクロソフト(Microsoft)やEMCといった大手も参入している。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ドロップボックスにとって、企業市場に進出するには課題を解消する必要がある。企業各社の最高情報責任者(CIO)の多くは、ドロップボックスを消費者向けサービスとみなし、セキュリティに懸念があると考えているためだ。

 CIOらによると、ドロップボックスのアプリケーションは消費者向け汎用アプリケーションの一種であり、企業のIT管理者向けツールが十分に用意されていない。

 ドロップボックス側では、そういった印象を払拭すべく、すでに対策を講じている。同社は7月初め、開発者会議で新しい管理ツールや、外部の開発者が企業向けサービスを開発するためのツール群を発表した。

 パイパー氏はまた、企業利用者を安心させるために、さらなる管理ツール群やセキュリティ・ツール群を拡充し、企業向けに売り込みを強化する方針だ。

 企業各社がドロップボックスのサービスに懸念を抱いているといっても、同社はすでに多くの企業利用者を抱える。利用者数は全体で1億7500万人に達し、企業アカウントは200万件もある。

 そのため、一部の業界専門家らは、ドロップボックスが既存のストレージおよび書類管理ビジネスに変革をもたらす可能性もある、と指摘する。

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