デスクごとに温度調節が可能〜加大バークリー校が技術開発中
- 2013年9月9日
- 米国ビジネス
人それぞれ違う「快適な職場の温度」を好みに合わせて部分的に調節する技術の開発に、カリフォルニア大学バークリー校(UCB)の研究チームが取り組んでいる。
エナジー・マネージャー・トゥデイによると、「パーソナル・コンフォート・システム」(PCS)と呼ばれる温度調節装置の試作品には、足元を温めるフット・ウォーマーや温度調整ができる小型扇風機などの機能があるほか、全体の室温や天気予報などの情報を取り込んだり、職場のエネルギー担当者や施設の管理者に快適度を伝えたりできるよう、スマートフォンのアプリ、ソフトウェア、センサーと接続することもできる。
さらに、各作業場(あるいはデスク)に座る人が席を外した時はエネルギーを節約できるよう、人の検知センサーも搭載されている。
PCSの電源は充電可能なリチウム電池で、消費電力は冷房が約2ワット(W)、暖房は40Wと、従来のスペースヒーター(1500W)に比べるとはるかに少ない。フット・ウォーマーには熱を放出するハロゲン電球(最強で160W)を使い、典型的なカリフォルニアの冬の平均消費電力は20Wで済むという。
建造環境センター(Center for the Built Environment)によると、一般的なカリフォルニアの商業オフィス・スペースなら、PCSによって暖房、換気、冷房用の天然ガス消費を39%、電力消費を30%削減できると推定される。
UCBの研究は、カリフォルニア州エネルギー委員会から160万ドルの助成金を受けている。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年4月29日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
米商務省、TSMCのアリゾナ工場への投資を提案 〜 米中緊張悪化を背景にチップの国産化に重点
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開
-
ビットコイン半減は価格にいかに影響するのか 〜 最高値更新から乱高下、次の半減期が目前に
-
2024年4月22日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ボルティモアの橋崩落、輸出・小売業者に影響
-
米国のMBA課程、人工知能分野の教育を積極化 〜 会社で求められる技能に学生側も関心を強める
-
2024年4月18日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
テスラ、急速充電網を開放~EV普及の節目となるか
-
2024年4月15日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EV生産コスト、27年にはガソリン車より安く~ガートナーが予想
-
人間の労働力の方が人工知能より安価 〜 MITの研究、雇用機会の大部分は人工知能にまだ奪われないと結論
-
ドローン配送に現実味~運用範囲広がる