米世帯の約3割は固定電話なし〜携帯電話の普及で
- 2013年9月11日
- アメリカ発ニュース
携帯電話の普及に伴い、若い世代を中心に固定回線の電話を使わない世帯が増えている。
ウォールストリート・ジャーナルが伝えた国勢調査局の最新統計によると、2011年の固定電話使用率は71%で、1998年の96%以上から大幅に低下した。この間、携帯電話を所有する世帯は約36%から89%に増えており、11年現在で携帯電話しか使っていなかった世帯は全米の28%、世帯主が15〜29歳の若い世帯ではほぼ3分の2に上った。
コンサルティング会社インフォネティクス・リサーチのアナリスト、ステファン・テラル氏は、固定電話離れは経済の低迷と「iPhone(アイフォン)」の登場で加速したとみており、「出費を抑えながら何らかの通信手段を維持する必要があったため、大勢が固定電話を解約して携帯を残した」と指摘する。
通信コンサルタントのアート・ブロスキー氏は「1980年代初頭以降に生まれたミレニアル世代がモバイル技術やインターネットを好んで従来のサービスをやめているため、固定電話の利用者が減っている。また、ケーブルTVやインターネットのサービスに含まれることも多い光ファイバー回線の電話サービスを使っている世帯もある」と話す。
世帯主が15〜29歳の世帯は、洗濯機の所有率は約73%と全米平均(85%)よりかなり低いが、コンピュータ所有率は81%と全米平均(78%)を上回っている。全米のコンピュータ所有率は92年にはわずか21%だった。
一方で、光熱費、住居費、食費、医療費など基本的な支出を賄えない世帯は05〜11年に約14%から16%に増えており、家賃や住宅ローンの支払いが遅れている世帯は約6%から8%超に増えている。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年7月16日 アメリカ発ニュース
米技術業界重鎮ら、トランプ氏の激励をあいついで表明 〜 暗殺未遂速報を受けて続々と投稿
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で
-
2024年7月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
ウェザーXM、ウェブ3とIoTで気象データに革新 〜 動く気象観測所群の分散型連携網を構築
-
米消費者のガソリン車好き続く~KPMGの意識調査
-
2024年6月27日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
対中EV貿易戦争、様々な副作用も
-
傷が早く治る、次世代ばんそうこう~医師との通信も可能に
-
生体認証決済が米国で拡大しつつある 〜 マスターカードやJPモルガンも導入へ