代替燃料から肥料生産へ〜レンテック、商売替えは大成功

 代替燃料の開発企業として出発し、数年前から窒素肥料に事業の軸足を移したレンテック(Rentech、カリフォルニア州)が業績を大幅に向上させている。

 ロサンゼルス・タイムズによると、同社が8月に発表した第2四半期決算は、売上高が前年同期比70%増の1億2020万ドル、純利益は950万ドルから3280万ドルと3倍以上も拡大した。

 創業33年のレンテックは、代替燃料の開発に長年取り組んだものの、経営上は大きな成果を出せなかった。ところが2006年、代替燃料事業に利用する目的でイリノイ州の窒素肥料工場を5000万ドルで購入したところ、窒素肥料が値上がりしたため肥料生産を拡大した。12年にはテキサス州の窒素肥料工場を1億5800万ドルで買収し、ブラジル、ニュージーランド、カナダ向け輸出を拡大した。

 さらに13年5月にはジョージア州の木質チップ加工業フルガム・ファイバース(Fulghum Fibres)を約1億2000万ドルで買収し、木質バイオマスといったクリーンな燃料への切り替えを迫られている欧州やカナダの古い石炭火力発電所など、新しい顧客とのつながりもできた。

 代替エネルギー技術については、新しい研究・開発を停止し、関連技術の商業的展開に興味のある出資者を探している。レンテックのハント・ラムスボトム最高経営責任者(CEO)は「以前はすぐにはキャッシュフローを生まない新技術に注目していたが、すぐに堅実なリターンを生むキャッシュフロー資産の購入に戦略を変えた」と話した。

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