2014年に技術界を襲う問題 〜 コンピュータワールド誌、4つを指摘

 2014年か近未来に技術業界を襲う災害や問題がいくつか指摘される。コンピュータワールド誌では、なかでも特に深刻と考えられる次の4つを指摘した。

1)配電網(電力グリッド)の麻痺

 米国家情報会議(The National Intelligence Council)が発表した調査報告書「Global Trends 2030: Alternative Worlds report」によると、地磁気嵐(Geomagnetic storm)が配電網に深刻な悪影響を及ぼす可能性がある。

 地球の磁気を狂わせる太陽嵐がその原因。太陽嵐による被害が最後に起きたのは1889年。それによってケベック州の配電網が麻痺し、およそ600万世帯に影響が出たという。

 歴史的には、ケベック州のような大規模の被害が起きる周期は50年と言われ、さらに巨大な嵐は150年ごとに起きると予測される。

 英保険会老舗のロイズの記録によると、「巨大な嵐」が最後に起きたのは1859年だ。周期という観点から言えば、地球は現在、大規模の地磁気嵐がいつ発生してもおかしくない時期にある。

 アイダホ国立研究所の科学者は、最近の実証実験によって、地磁気嵐の影響がかなりの大規模になることを警告し、国家の公益基幹設備の根幹となる変電所を麻痺させる恐れがあると強調する。

2)ビットコインの暴落

 2013年は、仮想通貨のビットコインにとって激動の1年だった。今年に入って中国市場で多用され始めたことから価値が高騰したが、中国政府が同国の銀行でビットコインの取り扱いを制限する方針を最近打ち出したため暴落した。

 米金融機関の一部では、ビットコインがインターネット上での価値交換手段において地位を確立する可能性もある、という見方を示したが、ビットコインの将来性に関する不透明感は払拭されていない。

3)オープンスタックの低迷

 オープンスタック(OpenStack)は、ラックスペイス(Rackspace Hosting)とNASAが共同で立ち上げた非営利のオープン・ソース型アイアース(IaaS=Infrastructure as a Service)計画で、IBMやHPをはじめ、シスコ、デル、AT&T、インテル、NEC、ネットアップ、レッド・ハット、ヤフー、EMC、VMウェアを含む200社以上が参加している。

 オープンスタックは、IT大手一社による専有技術または規格に縛られることなく、アイアースに関連する多種多様の企業や技術の相互運用性を可能にするクラウド・サービスを目指している。

 しかし、参加各社にもそれぞれの思惑や戦略があり、特に大手は、2013年にクラウド新興企業を相次いで買収して独自のクラウド事業を強化している。そのため、オープンスタックの推進力に陰りが出始めるという懸念が正面化しつつある。

4)決済システムの過剰高速化による危険性

 専門家の一部は、機械同士による自動決済システムが金融市場を危機におとしいれる危険性を指摘する。

 科学誌「ネイチャー」に掲載された論文によると、最近台頭してきた新たな機械生態系(Machine Ecology)は、人間の反応速度をすでに凌駕しており、それが問題となる恐れがある。

 たとえば、欧米間をつなぐ大西洋海底ケーブルは、米英の決済時間をわずか5ミリ秒縮めるために作られたようなものだが、そういった情報伝達の高速化が既存の問題を悪化させることになる、と専門化らは懸念する。ただ、それを実証する例はまだ確認されていない。

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