投資家ビザ申請数が過去最高〜13年、増加率は縮小

 米国内のビジネスに一定額を投資し、雇用を生み出した投資家に永住権が与えられる投資永住権制度「EB-5」を通じたビザ(査証)の申請件数が、2013年に過去最高を記録した。ウォールストリート・ジャーナルが伝えた。

 EB-5ビザの申請条件は、米国内の事業に50万ドル以上を投資すること。移民局がまとめた13年の申請件数は6434件に上り、前年の6040件から増加した。13会計年度中(9月30日まで)にビザ発行を認められた投資家は中国人を中心とする3696人で、942人は却下された。

 認可されると投資家本人だけでなく家族にも一時滞在ビザが発行され、投資した事業が2年以内に10人以上の雇用を生むと永住権を申請できる。13年は投資家の家族も含め6895人の中国人にこのビザが発行された。次に多かったのは韓国人で364人だった。13年の申請の増加率は5%で、11年の97%、12年の58%に比べると大幅に減速した。

 1990年に始まったEB-5制度は、これまでに86億ドルの収入と5万7300人以上の雇用を創出したとみられているが、最近は申請に絡む不正や担当職員による管理ミスの発覚で当局の監視が厳しくなっており、申請書類の審査にも遅れが出ている。

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