米国トヨタ車〜ラインナップに変化

 トヨタの上層部が過去数年、他社のアメリカでのラインナップを研究した結果として、自社のラインナップを変更していく。トヨタグループの副社長、ビル・フェイがワーズオートに明らかにした。

 トヨタは2013年、無骨なボディフレームのFJクルーザーを生産停止にすると発表し、2014年半ば、同車の生産が中止される。オフロード愛好家には人気車種だったFJクルーザーだが、売上げは低迷、全面的に改訂するためには相当額の投資が必要とされていた。

 FJクルーザーの昨年の売上げは、前年比で3.8%減、1万3131台にまで落ち込んだ。同車が最も売れたのは2006年で、最初に市場に登場した年。5万6225台が納品された。

 「FJクルーザーはライフサイクルの終焉に近づいている」とフェイは言う。「素晴らしいニッチ狙いの車種であり、この車の購買層はFJクルーザーに多大な情熱と感情を注いでいる。しかし、次世代に向けて投資すべき時機を迎え、環境と安全基準のレベルも向上させなければならない」

 中型CUVベンザが、FJクルーザーの後に続くと目されている。ベンザが最も売れたのは5万4410台で2009年のことだった。売上げは2010年には4万7321台、2011年には3万8904台にまで落ちた。2012年には4万3095台まで持ち直したが、昨年の米国内での納車は3万5846台、2012年比で16.8%落ちた。

 しかし、べンザを停止にする計画は現時点ではない。4ランナー、ハイランダーについても同様だ。トヨタとしては、しばらく様子を見る方向だ。

 一方、トヨタは新型カローラの発売に焦点を当てており、低迷しているヤリスにも起死回生の策があるとしている。トヨタは最近、マツダ2とヤリスのカーデリバティブの契約をマツダと交わした。しかし、同車種にヤリスの名前をつけるかどうかはわかっていない。

 トヨタ車の中には、FR-Sスポーツカーなどの好調な車種もある。FR-Sは、トヨタが昨年設定した2013年に2万台の販売目標は達成できなかったが、1万8327台の納車数はニッチ狙いの車種としては健闘したと言える。FR-SとスバルBRZ姉妹車のデリバティブの件も進行中である。

 トヨタのエントリーレベルのブランド、サイオンの全ラインナップについても、検討が進行中で、来年にはその成果が発表される予定だ。

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