ソリットステート電池を20年代に投入〜トヨタ、リチウムイオンに代わり
- 2014年2月7日
- 自動車関連
トヨタは、2020年代までに現行のリチウムイオン電池に代わる高性能のソリッドステート電池を投入する計画を明らかにした。
オートモーティブ・ニュースによると、トヨタが新たに開発したソリッドステート電池は、リチウムイオン電池の3〜4倍の容量を誇り、1度の充電で300マイル以上の走行を可能にする。
専務役員・技術開発本部本部長の奥平総一郎氏によると、トヨタは12年以降、ソリッドステート電池の出力を5倍向上させた。
トヨタで電池研究を指揮する射場英紀氏は、コインサイズの新型電池は依然として研究段階にあるものの、20年代前半には商用化が可能であるとの見方を示した。
ソリッドステート電池は、現行のリチウムイオン電池と比べて小型化が可能。トヨタ製電池の出力は、リチウムイオンと同等の1リッター当たり2000ワット前後だが、ニッケルメタル・ハイドレード電池を上回る。エネルギー密度もリッター当たり400ワット時前後で、リチウムイオンの上限である300ワット時前後を凌ぐ。
トヨタは25年までに、エネルギー密度を600〜700ワット時まで拡大する目標を掲げている。
射場氏によると、第1弾は1度の充電で最低300マイル(500キロ)の走行を可能にする見通しだが、ガソリン車の半分程度にとどまる。射場氏は「1度の充電で1000キロが理想」としたうえで、「そのために多くの課題を克服する工夫が必要になる」と語った。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2025年3月25日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
マスク氏のドージ、すでに367億ドルの税金を節約 〜 支出管理と監査にブロックチェーンを使う動きに追い風
-
米銀行業界、技術人材にとって魅力的な就職先に 〜 技術業界との差が縮小、希望者が近年に増加
-
デラウェアとテキサス、企業の法的拠点誘致で火花
-
2025年3月20日 アメリカ発ニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス, 自動車関連
電動大型トラック販売が窮地に~加州、規制の不明確化で
-
膵臓がんの早期発見、人工知能の活用で劇的に前進 〜 メイヨー・クリニックの教授ら、精度92%の人工知能モデル群を構築
-
ムーンペイ、法人向け暗号決済市場の開拓に注力 〜 ステイブルコインに照準、アイアン買収で機能拡充
-
毎日出社義務化が人材流出の原因に 〜 経営陣の思惑と従業員の希望がすれ違い
-
玩具業界も関税による深刻な影響を懸念
-
2025年3月13日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
サイバーセキュリティー保険の現状と注意点 〜 攻撃増加で重要性が拡大、2025年の見通しは?
-
2025年3月10日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 世界のニュース, 米国ビジネス
ダッソー・システムス、アップル・ヴィジョン・プロ用アプリケーション群を提供へ〜三次元VR/AR機能を製品設計や製造業に提供